皆さんは消防無線についてご存知でしょうか。恐らく名前から消防の現場で使われているということは分かると思いますが、具体的にどのように活用されているか知らないという人も多いのではないでしょうか。本記事では消防無線がどのようなものなのか、消防無線に活用されているIP無線などについて解説していきます。
消防無線とは?
火災や地震等の災害時に活躍するのが消防無線です。消防無線は、消防隊員をつなぎ、隊員間のコミュニケーションを円滑にするほか、進行状況を把握するための情報源や指示源として重要な役割を担っています。また、消防隊員同士の連絡、情報伝達、進行状況の確認など、緊急時に必要な情報を効率よく、かつ組織的に伝達することができます。
さらに衛星システムの技術を統合することで精度を高め、消防隊員などの方向や位置を特定し、災害発生時にはより広い範囲をカバーすることができます。
消防無線としてIP無線機が用いられる理由
消防無線としてIP無線機が用いられる理由としては以下の3つが挙げられます。
- 広域通信が可能
- 混信が起こりづらく、災害時に強い
- 免許や資格が不要で使用できる
1つ目の理由は、「広域通信が可能」であること。デジタル対応といっても、電波が届かなければ使えません。ip無線は、全国に基地局がある携帯電話と同じ回線を利用しているため、広域の通信が可能です。
携帯電話の電波が届いていれば、障害物があっても、山や海のような場所でも通信が可能です。特に消防隊員にとっては、困難な地形でもスムーズな連携と迅速な対応が可能になるでしょう。また、広域通信は消防隊員の安全確保にも役立ち、特にリスクの高い仕事である消防隊員にはありがたいです。
通信エリアが広がることで、消防署はあらゆる事態に備えることができ、救急隊員は常に信頼できる通信を頼りにすることができるのです。
2つ目の理由は、アナログラジオは近い周波数の音も拾ってしまうため、混信や相互干渉の可能性があることです。困難な状況下での通信時に他人の声が聞こえたり、ノイズが混じったりすると、コミュニケーションがスムーズにいかず、連携や連絡ミスの危険性があるでしょう。しかし、携帯電話と同じ回線を利用するIP無線は、これらの問題をほぼ無効化しています。
これは、周波数の干渉を無視してパケット通信を行うため、通信障害や故障の影響を受けにくいからです。そのため、IP無線機はいざという時に強く、通信回線が安定しているため、災害時の誤射防止に必要な戦力となります。また、IP無線機は遠距離通信にも対応しており、注意深く監視すれば、被災地以外の場所でも直接通信を行うことができます。
さらに、公衆回線、私設回線、衛星通信を同時に利用できるネットワークサーバーがあれば、IP無線の可能性を大きく広げることができるでしょう。このように、災害時の緊急対応には、アナログ無線よりも高機能なIP無線の利用が有利です。
(デジタル通信においては、音を0と1のデジタルデータに変換してから送信信号に変調し、セキュリティを高めることで、一般的な受信機では無線傍受が困難となります。)
消防の現場にip無線アプリが必要な理由は?
ここからは消防の現場にip無線アプリが必要な理由について解説していきます。
免許や資格が不要
ip無線アプリケーションは免許が不要なため、学園祭などのイベントで学生でも単発で気軽に利用することができます。トランシーバーよりも電波が強く、携帯電話が通じる場所であれば屋内外を問わず問題なく使用できるため、現場に混乱を招くことなくスムーズな進行・運用が可能です。また、緊急通報、緊急放送、通話録音、通話キュー、通話転送などの機能を追加し、スポーツイベント、企業イベント、学術会議、現場作業、チームマネジメントなど、幅広い活動に適したip無線アプリケーションとなっています。
このように、ip無線アプリケーションはさまざまな機能を備えているため、単発のイベントや短期間のイベントの要件に対応する理想的な手段となっています。
通信範囲が広い(4GやWifiがあればどこでも)
従来の無線機は、互いの電波を直接キャッチして通信していました。そのため、一定の距離を超えたり、建物などの障害物で隔てられたりすると、接続が不安定になり、通信が途絶えてしまいます。一方、無線アプリケーションの多くは、通信にIP方式を採用しているため、携帯電話の電波が届く場所であれば、全国どこでも通信が可能です。
消防や警察の日常的なパトロールや、災害時の遠方への人員派遣など、広域での業務でもリアルタイムの情報交換が可能です。無線技術は、迅速な対応と大規模な災害救援活動を促進するために不可欠なツールになりつつあります。これらのシステムの複合的な性能により、機関は災害の現状を把握し、迅速に隊員に警告を発するとともに、貴重なリアルタイムデータを収集することができるようになりました。
このような技術により、消防隊員は現場での対応を調整し、あらゆる災害のリスクを最小化することができるようになるでしょう。
スマホ端末があればすぐに導入可能
コスト面でも、無線機器を使用する場合、プロジェクトのニーズに合わせて、必要な数だけ専用機器を購入したり、レンタルしたりする必要があります。機器を準備する費用だけでも高額になり、必要なインフラの運用・保守のリスクに加え、大きな負担となる場合があるでしょう。しかし、無線アプリケーションを使えば、スマートフォンを無線機器として利用できるため、別途機器を用意する必要がありません。そのため、無線LANの管理に必要な高額なハードウェア投資や技術的なメンテナンスが不要になり、より価値の高い取り組みに集中できるようになるなど、さまざまなメリットがあります。
さらに、アプリを他のスタッフと共有したり、トレーニングのために物理的または仮想的なセクションで使用するなど、ユーザーのデバイスの面でより高い柔軟性を確保することができます。月々の利用料やパケット通信料を含めても、長期的に見れば、端末を個別にレンタルしたり購入したりするよりも、アプリケーションにかかる一時的な費用の方が低いため、端末を購入したりレンタルしたりするよりも費用対効果が高いと言えます。導入事例の一覧はこちら
消防の現場でオススメの周辺機器の紹介
ここでは消防の現場でオススメの周辺機器を紹介していきます。
AINA PTT Voice Responder – Bluetooth スピーカーマイク
Aina PTT Voice Responderは、iOSおよびAndroidスマートフォン向けの次世代Bluetoothスピーカーマイクです。優れた機能性、堅牢なデザイン、柔軟な互換性を備え、最も安全で簡単なコミュニケーションのために、スマートフォンをポケットから取り出すことなく、PTT(プッシュツートーク)、電話、緊急警報、チャンネル切り替えなどの機能をリモートコントロールすることが可能です。直感的なユーザーインターフェース、クリアな音質、調整可能な音量に加え、IPX7の堅牢な防水性能など、最新の通信規格に準拠し、汎用性と利便性を両立した高機能なデバイスです。
また、3.7Vのリポバッテリーを搭載し、最大16時間の待受時間、8時間の通話時間を実現しています。さらに、20kHzのオーディオ周波数特性を調整できるため、オーディオ出力に低周波、中周波、高周波の幅広い音色を提供でき、より充実したサウンド体験が可能です。
さらにこの商品は航空会社として有名なJAL系のグループ企業である「JALエンジニアリング」でも導入されています。同社では従来、専用のIP無線を使用していましたが、無線機が大きく重いため、整備士の持ち運びが負担になっていました。また、配備された無線機の数が増え、24時間稼働する現場に追いつかず、管理が困難になっていました。
導入のきっかけは、整備士がすでにスマートフォン(iPhone)を持って整備情報を共有していたこと、バディコムはスマートフォンが無線機と同じように通信できること、スマートフォンに機能を集約することで持ち歩く端末を減らせることから導入を検討したことだそうです。また、バディコムは周辺機器の選択肢が豊富で、悪天候の中で使用する当社には効果的でした。周辺機器の選択とスマートフォンの機能によってもたらされる可能性を考慮すると、新しいシステムに移行し、この技術を採用することが不可欠であると判断されたのです。
Bluetoothマイク+耳掛けイヤホン(MKI-E1)セット
日本の音響機器メーカーと共同開発したバディコム専売品です。スマートフォンの操作を最小限に抑えたいフロントラインワーカー特有の利用シーンに最適化されたマイクです。 iOSとAndroidに対応し、バッテリーは最大約15時間の連続使用と200時間の連続待受に耐えることが可能です。
そのため、業務中に充電が切れる可能性は低いでしょう。小売業や介護業界では、グループを切り替えることなく別のグループを呼び出す「機能ボタン+第2グループへの呼び出し」、警備業や鉄道業では、グループを切り替えることなく別のグループへメッセージを送信する「機能ボタン+定型文送信」を利用することが可能です。この機能は、セキュリティ業界や鉄道業界などで、緊急時に声が出せないときにワンプッシュで情報を伝えたい場合などにおすすめです。
さらに、ノイズキャンセリングマイクフィルターを搭載し、騒音下でも使用者と聞き手の双方に高い音声明瞭度を確保します。さらに、マイクには調整可能なアームクリップとベルトクリップがあり、快適にマイクを装着できるほか、アームクリップは360度、どの角度からでも簡単に音を拾える機能を備えています。さらに、IP54の防塵・防水性能を備えており、あらゆる方向からの強い埃や水しぶきに耐えることができます。
また、この商品は明治大学ラグビー部でも活用されています。ラグビー部では以前から練習中に選手がケガをしたとき、メディカルスタッフとスタッフがより早く、スムーズに情報をリンクさせて対処することが課題でした。この課題を解決するためには、Bluetoothで接続され、動いてもコードが邪魔にならない「インカム」が必要でした。4年ほど前から他社のインカムアプリケーションを使用しており、経年劣化による買い替えが必要でしたが、どれも高価なため、もっと有力な選択肢はないかと検討していたところでした。
そんな時、神取取締役はブラックラムス東京の担当者からバディコムを紹介されました。Bluetooth接続、音質の最適化、環境音の低減など、システムの機能について詳しく話を聞いたところ、アプリケーションをはるかに上回る価格で購入できることがわかり、アスリートにとって理想的な選択となりました。また、移動中や騒音下でも使いやすいように、ユーザビリティを考慮した設計になっていることも分かりました。
このように、バディコムは選手たちの要望を満たしながら、私たちの目指す「よりスムーズなコミュニケーション」の実現に貢献してくれると確信し、すんなりと導入の合意に至りました。
Jabra Perform 45
フロントラインワーカーは重いヘッドセットを避けたいものです。Perform45は、どちらの耳にもぴったりと、目立たないようにフィットします。パフォーム45の最先端のウルトラノイズキャンセリングマイクは、周囲の雑音を最大80%除去するため、チームメンバーは最初にあなたの声を正確に聞くことができます。
そのため、チームメンバーは最初にあなたの声を正確に聞くことができます。また、人間工学に基づいた洗練されたデザインにより、どんな服装にもマッチし、慎重さを保つことができます。また、周囲の雑音を遮断する優れた性能も大きな特長です。
また、3種類のアクティブな装着スタイルが可能で、シャツやブラウスに装着できるアクセサリーも用意されています。また、堅牢な構造により長寿命であるため、あらゆる環境での日常的な使用に耐えることができます。Perform45が提供する優れた音質は、チームの中断を減らし、ストレスのない交流を実現し、フロントラインワーカーに効率的なコミュニケーションを提供することは間違いないでしょう。
Buddycomが自治体に導入された事例
バディコムは柏市消防局の導入事例があります。詳しくはこちらの動画をご覧ください。
また、他の自治体や警備の業界での事例があるので見ていきましょう。
長野県企業局
現場と事務所間の遠隔通信には固定電話やMCA無線が使用されていましたが、機器の更新や免許の更新にはコストと時間がかかっていました。また、地方機関が県内の北と南にあるため、縦断的な情報連携が課題となっていました。異なる地方機関同士のコミュニケーションを円滑にする必要がある中、同団体は地理的な壁を素早く取り払うことができるコミュニケーションアプリへの投資を決定しました。
5ヶ月間、他社のモバイルアプリと比較・検証した結果、当機構はBuddycomの多機能性を全面的に採用することにしました。検証した無線の中で最も総合的なアプリであっただけでなく、様々な機能を備えていました。この結果には非常に満足しており、アプリは社員と経営陣の両方から支持されています。
北海道庁
原子力災害発生時に、住民避難のためのバス運転手との情報共有や、住民避難のためのバスの運行状況をどのように把握するかが課題となっていました。従来は、バスに1台ずつIP無線を配備して情報を共有していましたが、必要な専用端末の調達に時間がかかり、災害発生時に迅速な手配が困難でした。そこで、バスなどに乗っている住民の避難状況をリアルタイムに確認し、バス運転手との情報伝達・共有を即座に行い、各災害対策本部など複数の拠点間で情報伝達・共有を行うために、スマートフォン向けIP無線サービスのバディコムで車両の動態管理、情報伝達・情報共有のための手順確認を行いました。
災害発生時に乗客や旅行者の安全を確保するため、避難管理に必要な運行順序やワークフローを総合的に戦略化するために、バディコムが活用されました。バス運転手の安否確認、避難経路や距離、時間などの詳細情報の共有、全車両やバスの遠隔操作など、リアルタイムで対応することに活かされています。
新潟県庁
新潟県庁の原子力安全対策課では、原子力災害訓練用の通信手段を検討していた。市町村をまたいで避難する原子力災害の場合、専用無線は免許が必要で、通信範囲も狭く、運用が難しいという課題がありました。北海道庁の原子力防災訓練を見学した際、バディコムのデモを見て、これなら簡単に使えると思い、採用を決めました。また、スマートフォンでも利用できることも選定のポイントになりました。
Buddycomの強みとは?他社の無線アプリとの違いはなに?
Buddycomは、トランシーバーやインカムを超えた、100%日本製・自社開発のチームコミュニケーションアプリケーションです。ビジネスユースの音声グループ通話としての機能に加え、ビデオリレーやAIなどの便利な機能を随時追加しており、「バディコム」は完全なコミュニケーションソリューションとなっています。スマートフォン1台で、グループチャットの作成・参加、ビデオ通話の開始、ファイルの送信などを行うことができます。より詳しい他社との比較を知りたい人は是非比較表を御覧ください。
分かりやすい料金プラン
Talk Lite
¥660/ 月
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Talk
Enterprise¥1,100/ 月
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Livecast Lite
¥1,650/ 月
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Livecast Enterprise
¥2,200/ 月
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インカムアプリ使用に必要なもの(まとめ)
周辺機器では、ハンズフリー通話が可能です。ノートパソコンやデスクトップパソコンに簡単に差し込めるBluetoothやヘッドセットのアタッチメントを使用することで、ハンズフリー通話を実現することができます。バディコムではハンズフリーに役立つ周辺機器も充実しているので、是非気になる人はこちらもチェックしてみてくださいね。