デジタル簡易無線とは?免許局と登録局の違いご存知でしょうか?アナログ無線機からデジタル簡易無線機への切替えを考えている方は必見。業務用デジタル無線機の基礎知識やメリットデメリットを分かりやすく紹介!2024年の入替えまでに準備をしたい方は是非ご覧ください!
デジタル簡易無線(DCR)とは?
デジタル無線機は、文字通り「デジタル方式」で電波を発信する無線機の事です。
英語名:DCR(Digital Convenience Radio)
「デジタル方式」とは音声を0と1のデータに変換し発信する事を指します。アナログ方式と比べ音質が向上し、秘匿性高く(盗聴や傍受を防止)長距離の通信が可能となるのが特徴です。アナログ無線機との大きな違いは、電波の通信方式です。アナログ無線機はアナログ方式で電波を発信します。デジタル簡易無線機は簡易な業務の中で使われることが多いこともあり、音声の振幅を電波にそのまま載せる方式となります。入り組んだ地形に強いという特徴がありましたが、占有する周波数帯幅が大きく、限られた電波の周波数帯を効率的に使えない、音質が悪いというデメリットも持ち合わせていました。
デジタル無線機を使用するには免許局か登録局へ申請をする必要があります。
デジタル簡易無線の免許局と登録局の違いとは?
申請先の免許局と登録局で使用できるデジタル無線機は変わってきます。使用する用途/目的、無線機の種類によって分類がされています。
免許局とは?
法人や団体などが業務に使用する事を目的とした無線局です。業務利用を想定している事からチャンネル数が多く、周波数帯が区別されるので混線がしにくいです。免許局の無線機を使用する場合には1台ごとに免許申請し、免許取得者のみが使用できます。その為無線機の無断での貸し出しは禁止されます。
登録局とは?
登録局は、免許局と違い法人や団体以外にも個人でデジタル無線機を使用できます。また申請した免許取得者以外でも無線機を使用できるので、複数台まとめて一度に申請したり、レンタル無線機として貸し出しも可能です。しかしチャンネル数が少なく、混線しやすいのがデメリットです。
以下にデジタル無線の概要一覧を掲載するので参考にしてください。(※外部サイトへリンクします)
※参照:総務省|信越総合通信局|デジタル簡易無線(登録局)について (soumu.go.jp)
無線局の区分 | 免許局 | 登録局 | ||
---|---|---|---|---|
周波数 | 154.44375~154.61254MHz (※154.5625MHz ~ 154.6125MHz は、音声以外のデータ通信等用です。) | 467~ 467.4MHz | 351.2~ 351.38125MHz | 351.16875~ 351.19375MHz |
チャンネル数 | 19ch+ 9ch(音声除く) | 65ch | 30ch | 5ch |
使用できる区域 | 全国の陸上 | 全国の陸上及び 日本周辺海域(*) | 全国の陸上及び 日本周辺海域(*) | 全国の陸上及び 日本周辺海域(*)ならびにそれらの上空 |
最大電力 | 5W | 5W | 1W | |
キャリアセンス | 不要 | 要 | ||
レンタル使用 | 不可 | 可 | ||
レジャー使用 | 不可 | 可 | ||
不特定の者との通信 | 不可(免許人所属に限る) | 可 |
表の中のキャリアセンスというのは登録局の無線機での混線防止をする為の機能を指します。キャリアセンス機能(同じ周波数帯で基準値以上の強さの電波を受信している時に送信を禁止する機能)と呼ばれ、登録局の無線機にはその機能が義務付けられています。
デジタル簡易無線の通信距離はどのくらい?
デジタル無線機の最大通信距離は?
デジタル簡易無線機は最大5wまでの電力を出力できるので広範囲エリアで安定して無線通信が可能です。その通信距離は約1~5kmで、見晴らしが良いなど好条件であれば10km程度のエリアまで通信が可能です。
通信距離は機種や条件によって変わる
好条件であれば・・・と先ほど説明しましたが逆に条件が悪ければもちろん通信距離は短くなります。例えばビルが隣接する都心部では電波を遮るものが大きく、そして数も多いので1km先でも電波が届かないと言う場合もあり得ます。そしてデジタル無線機の機種の出力が1Wの物だと、5Wの機種に比べると電力が落ちるので通信距離は短くなります。
デジタル簡易無線はどこで使われている?
次はデジタル簡易無線機がどのようなシーンで実際に使用されるのか、解説していきます。主な使用例は下記になります。
- 警備業
- 物流倉庫
- イベント運営
共通する特徴としては、
- 屋外屋内問わず連絡を取り合う必要がある
- 大勢の従業員に無線機を持たせ、有事の際のコミュニケーションが必要
- 遮蔽物を気にせずクリアな音声で混雑やトラブルを避けるために連携が必要
屋外屋内問わず、大人数で、人や物の往来が多くてもクリアな音声でコミュニケーションを取る必要がある場合に重宝されるようです。その他にもレジャーなどのアウトドアでもデジタル簡易無線機を使用する方は増えているようです。無線機ならば山間部などスマートフォンが圏外になりやすい場所でも通信が可能で、家族でキャンプに行った際にお子さんに持たせるようです。
デジタル簡易無線をスマホアプリに置き換える
デジタル無線機は免許局か登録局に申請さえすれば使用できるので気軽なコミュニケーションツールとして活用できます。バッテリー内蔵型の物も多いので、電池を別途用意するといった事も不要で使い方もシンプル。しかし便利そうな反面、
- 別途無線機をユーザー一人一人に対して用意と準備が必要
- 無線機1台は200g前後なのでスマートフォン1台分以上程度の重さがある
- 通信距離が最大でも10kmまで
などユーザーの希望用途によっては使いにくく感じる場面も出てくるかと思います。長距離通信ツールの中には皆さんがご使用されているスマートフォンに専用無線通話アプリをインストールすることで、通信ツールとして使えるものもあります。スマホのアプリであれば、導入の手間は各ユーザーがインストールすれば良いですし、業務用のスマートフォンをすでに支給している企業も多いので、別の機器を持つ必要もありません。通信もスマホの電波を使用するので地球の裏側の人とも会話ができます。ブラジルにだって声を届けられます笑
初期導入コストが抑えられ、本体機器の準備も管理も不要です。普段使っているスマートフォンでの操作になるので、使用者もすんなりと導入を受け入れやすいと感じる人も多いでしょう。管理者にとっても現場の使用者にとってもメリットが大きい通信ツール、スマホアプリの通信ツールです。
スマホインカムアプリならBuddycom
スマホの通信アプリで「Buddycom(バディコム)」というものがあります。業務用のインカムアプリである「Buddycom」は月額の使用料を支払うだけで使う事の出来る専用無線通話アプリです。別途本体機器を持ち歩く必要はなく、手持ちのスマートフォンにインストールすることで、気軽に導入することができます。
現在、700社以上の企業が利用し、その内99.6%の企業が利用継続しています。業界TOPクラスの実績です。スマホだけでなくタブレットやPCにもインストールでき、普段使っているデバイスでワンプッシュするだけで無線やトランシーバーのように一斉連絡する事が可能です。
重い無線機を別途持ち運ぶ必要もなく、従業者の負担軽減につながります。クリアな音質を遅延なく届けることが可能で、スマートフォンの回線エリアやWi-Fiが使用できる場所で距離に関係なくすぐ使用することができます。
「Buddycom」には導入実績も豊富にありますので紹介していきます。Buddycomは音声(映像)コミュニケーションツールの出荷社数が3年連続シェアNo.1です。業界でもトップクラスなので安心してご利用いただけます。
Buddycomの豊富な導入実績
「Buddycom」には豊富な導入実績があります。その事例を簡単にですが下記説明していきます。
航空業界(JALエンジニアリング)
JALエンジニアリング社では航空機の着陸や出発までの便間整備や格納倉庫の整備作業における整備士同士のコミュニケーションに使用されていています。一分一秒を争便間整備では遅延の少ないリアルタイムなコミュニケーションのツールとして活躍しています。通話は履歴を残すことができるので、報告書の作成にも役立つと評価されています。
航空業界(JALスカイ)
同じく航空系企業のJALスカイ社では日本航空の羽田空港内で働くスタッフ同士のコミュニケーションに活用しています。国際線で70台、国内線で231台、合計301台のBuddycomを使用中。羽田空港内は非常に広くスタッフも様々な場所で作業を行っていても、素早くクリアに音声通話できていると評価されています。普段より業務用にiPadを支給されていて、iPadにも「Buddycom」をインストールできるので、持ち歩く端末を一つに集約できとても便利に使用できています。
鉄道業界(JR東日本)
JR東日本である東日本旅客鉄道社では通常時は駅長事務室と他パートに配置された社員との連絡方法として使用されています。通常営業時の情報提供、異常時の応援要請が主な用途です。大規模なイベントが駅周辺で開催された時は、他箇所からの応援社員と連携でき、全ての社員が共有できる連絡手段として重宝しています。またライブキャスト機能により、スマートフォンやタブレットのカメラからライブで駅の混雑状況や情報を動画で確認し合えるのが魅力と答えるユーザーもいます。
鉄道業界(JR東海)
東海旅客鉄道社(JR東海)では、通信手段として携帯電話(ガラケー)やPHSを使用していましたが、1対1の会話形式でクルー全員での情報共有に時間がかかっていました。クルーと指令官との情報共有がしやすくなった、他列車の乗務員とも指令官を解さずに連携が取れるようになったので、以前よりも乗客対応力が向上したとの評価があります。遺失物捜索など細かな対応も素早く対応可能です。リアルタイムに実際の状況や情報を共有できることにより迅速に対応ができると評価しています。
鉄道業界では他にもJR西日本・JR九州・JR北海道で導入実績があります。Buddycom導入企業の一覧ページもありますので、興味がある方はご確認してみてください。
製造業界(リコー)
製造業でも活用事例があります。リコー社では設備トラブルがあった際にPCへ文書と写真の記録を残していましたが、トラブルへの対処の作業の合間に入力作業をしていたので、負担がかかっていました。また向上と事務所が離れていることもあり、何かあれば毎回工場へ移動し確認しなければならないと非効率な作業が発生していました。作業時間の短縮や、工場の2階3階への行き来が不要になる、またスマートフォンなので操作が手軽だなど現場の評価も高いようです。
製造業界(日本クッカリー)
日本クリッカー社では社員同士のコミュニケーションツールとして使用しています。以前はインカムを使用していたようですが、その置き換えとして「Buddycom」を導入しています。工場設備の急なトラブル発生時の緊急連絡の際に非常に役に立っています。機械の騒音の中で会話を聞き逃したとしても「Buddycom」には通話履歴を録音できる機能がありますので、聞き直すことが可能です。インカム使用時は端末費用や修理コストが高くつきますが、アプリならインストールするだけなので、それらのコストは大幅にカットできます。
このように様々な業種で導入されています。その他、建築業、物流業など他の業界の活用事例もBuddycom商品概要資料のページには用意されています。下記より気になる活用事例を読めば、自身でインカムアプリの導入をより鮮明にイメージできるかと思います。
デジタル簡易無線をインカムアプリに置き換えた際の利用シーン
2024年12月からアナログ通信方式の廃止に伴い、アナログ無線機からデジタル無線機への切り替えを検討している方は、是非インカムアプリの選択肢を検討して頂きたいです。スマートフォンでは無線機のようにボタンを押すといったワンアクションで使用するのは難しいのでは?とお考えの方もいると思います。
しかしインカムアプリ「Buddycom」であれば、周辺機器であるヘッドセットを併用することで、ボタンを押すだけで通信が可能になり、使いやすさはさらに向上します。例えば前述の導入事例の企業の中で、JALエンジニアリング社では下記の周辺機器を使用しています。
JALエンジニアリング社使用:
AINA PTT Voice Responder – Bluetooth スピーカーマイク | Buddycom(バディコム)
JALエンジニアリング社ではエンジンの側で作業する場合も多く、ノイズキャンセリング機能付きの無線スピーカーマイクを使用しています。その他の周辺アクセサリーの使用事例も紹介します。
JALスカイ社使用:
Bluetoothイヤホンマイク Bbradio2 | Buddycom(バディコム)
JALスカイ社ではタイピン式で耳への負担が小さい小型イヤホンマイクを使用しています。
耳に触れるイヤホン部分は交換できるので複数人使いまわす場合に衛生面でも安心感を持って使用することができます。
日本クリッカー社使用:
4ボタンコントロールマイク(MKI-P1S1) + 耳掛けイヤホン(MKI-E1)セット | Buddycom(バディコム)
無線機同様に推しながら通話できるホールドボタン、短押しで通話を開始/終了できる二ボタン、音量の上げ下げのボタンの4種類を装備。トグル通話(ボタンを押したら次に押すまで通話し続けられるもの)とPTT(ボタンを押している間は通話できるもの)の切り替えが容易であることなども、この周辺機器を選んだ理由であると言われています。
イヤホン部分は下記のように2種類あって、用途やユーザーの好みによって別で買う事も可能です。
Amazon.co.jp: 【MKI-P3/MKI-P1/MKI-P2S1専用イヤホン】MKI-E1 耳掛けイヤホン10本セット : 家電&カメラ
Amazon.co.jp: 【MKI-P3/MKI-P1/MKI-P2S1専用イヤホン】MKI-E2 遮音イヤホン (穴あき耳栓付き) 5本セット : パソコン・周辺機器
周辺機器の種類の豊富さもBuddycomの強みと言えますね。
他社のインカムアプリとの違いは?
他社のインカムアプリとの比較はこちらの画像をご覧ください。こちらの比較表を見ても分かるように、圧倒的な企業の導入実績数に違いがあります。比較表やBuddycomについて詳細資料が欲しい場合は下記URLよりダウンロードできます。
Buddycomで使える機能
Buddycomでは様々な機能が使え、業務を効率的に行うのに便利な機能が多数搭載されています。以下、5つの機能を紹介します。
- グループ通話
- ライブキャスト通話
- 通話履歴の音声/テキスト保存
- 通話音声のリアルタイム翻訳
- MAP機能
こちらもそれぞれ紹介していきますね。
グループ通話
Buddycomは会話に必要なメンバーでグループを作り、双方向の通話が可能です。また対象グループに所属するユーザーに対してBuddycomアプリを強制的に起動させ、単方向の発信も行えます。ユーザー数、グループ数の上限なしに通話を発信する事ができ、現場や拠点ごとに必要に応じたグループ分けができます。検証実績として1グループ2000ユーザーへ同時発信が検証済みです。
ライブキャスト機能
業界初のライブキャスト機能をBuddycomでは使用できます。ZoomやTeamsなどがイメージに近いでしょう。動画配信と一緒に音声津和も可能ですので映像+声により正確な情報共有が行えます。撮影したライブ映像は通話履歴と共にBuddycomのクラウドサーバーに保存されます。アプリ上でいつでも見返すことが可能です。
通話履歴の音声/テキスト保存
今自分が通話している内容が自動でBuddycomアプリ上のチャット画面にテキスト化されます。通話を確認できないような環境でも、音声を再生せずに内容を後々確認できます。
複数の指示があったり、一度聞いただけでは理解できなかった難しい指示も文字として何度も見返すことができるので、ミス防止につながります。また通話履歴はテキスト保存されますので、作業日報の作成などの際に役立ちます。
通話音声のリアルタイム翻訳
Buddycomは文字や通話内容をリアルタイムで翻訳してくれます。
対応言語は、英語、中国語、フランス語、フィンランド語など18言語に対応します。
また複数言語へ同時翻訳も可能ですので、多国籍な職場や、多数の海外拠点を持っている企業でも同時にグループ通話が可能です。日本語が上手く話せない、聞き取れない外国人作業員にも正確に聞き取り、指示出しが可能になります。
MAP機能
BuddycomではMAP機能もあります。Buddycomユーザーの位置情報がMAP画面上で分かりますし、画面上の特定のエリアを指定して、その範囲内に入ったメンバーだけで会話したり、個別に発信する事が出来ます。
誰がその日は稼働状態なのか、要請のあった現場や得意先に誰を配置すればいいかが一目でわかるようになりますね。
分かりやすい料金プラン
Buddycomは実質月額660円~のプランを用意していて非常に安価です。
プランは大きく分けて2つです。
- 無線/トランシーバーとして利用するTalkプラン
- 通話に加え映像配信も行えるLivecastプラン
Talk Lite
¥660/ 月
- トランシーバー機能
- かんたんログイン
- ライブ映像配信
- 音声テキスト化
- 翻訳機能
- その他エンタープライズ機能
- お申し込み
Talk
Enterprise¥1,100/ 月
- トランシーバー機能
- かんたんログイン
- ライブ映像配信
- 音声テキスト化
- 翻訳機能
- その他エンタープライズ機能
- お申し込み
Livecast Lite
¥1,650/ 月
- トランシーバー機能
- かんたんログイン
- ライブ映像配信
- 音声テキスト化
- 翻訳機能
- その他エンタープライズ機能
- お申し込み
Livecast Enterprise
¥2,200/ 月
- トランシーバー機能
- かんたんログイン
- ライブ映像配信
- 音声テキスト化
- 翻訳機能
- その他エンタープライズ機能
- お申し込み
そしてそれぞれ標準クラスのLiteプランと高セキュリティのEnterpriseプランがあります。
価格は各々以下の通り。税込み価格で表示します。
- Talk Lite・・・月額660円~
- Talk Enterprise・・・月額1,100円~
- Livecast Lite・・・月額1,650円~
- Livecast Ernterprise・・・月額2,200円~
これらの他に初期費用や登録費用はいっさいかからず、全てWEB上で登録、決済が可能です。料金プランは下記に詳細が載っています。⇒Buddycom料金プラン
Buddycomでは無料トライアルでの提供も行っているようです。まずは無料トライアルで試してみてはいかがでしょうか。10ユーザーが1か月間試すことができます。メールアドレスがあれば登録できますので、ぜひ利用してみてください。
まとめ
アナログ通信方式の廃止が決まり、アナログ無線機からの切替先を考えている方へ、参考になったでしょうか。主な切替先はデジタル無線機かスマホアプリが主な選択肢になると思います。
端末を新しく買うとなると保守費用や故障時の修理費なども嵩み、コストパフォーマンスが低下します。導入コスト、実際に使用する現場従業員の負担、通信距離と安定性。それらを加味した上で導入を検討したいですね。
2024年の切替時期へはまだ時間がありますので、是非幅広く検討してみてください。